もう20年くらい前の話。
インザスープというバンドのボーカル中尾さんの存在がとても大きくて、励みになっていた頃。
どうしても東京でのライブに行きたくて、日比谷野音のワンマンライブに行ってきた。
あの日の夜の雰囲気は今でも鮮明に思い出せる。
そして数年後、あの大震災。
それがきっかけだったかは忘れたが、毎年10月6日に下北沢シェルターでワンマンライブをやっているインザスープ中尾さんに、またどうしても会いたくなった。
経済的にはぎりぎりの生活だったが、働き続けるためには心の健康も必要、と言い聞かせ、緊張しながら下北まで行ったんだ。
その時から7年連続で、10月6日のワンマンライブに行った。後半は下北ではなく、新宿ロフトだったので、それはそれで緊張したけど面白かった。
間近で中尾さんの歌を聴くことができる、すぐそこに、確かにいるってことを実感できた。
ライブ後に直接話すこともできた。
「仙台から来ました、また来ますっ。」って言うのが精一杯。
それなのに行かなくなったのは、フレデリックとかキュウソネコカミとか他にも好きなバンドができて、ライブやアルバム代もかかるし、年一回のアラバキでも結構使うし。
あとは、インザスープライブの前や次の日に東京をあちこち歩いて遊んできたんだけど、だんだんそっちの比重が大きくなった感じがしてきて、じゃあ、一回やめにしようと思ったんだった。
でも、おかげでほんとにいろいろ東京を歩いてきた。
井の頭恩賜公園は3回くらいいったかな。上野動物園もいったし、すみだ水族館、浅草花やしき、巣鴨、鬼子母神(ドラマのロケ地)、サンシャイン水族館も行った。東京駅からぷらぷらと新宿まで歩いたり、高尾山までも行った。
毎年その2日間は特別な日だったんだ。
そんなことをいろいろ思い出していた。